活動報告6 NICCO派遣看護師から、現地の状況を伝えるレポート第二弾!
8月18日朝にNICCO派遣看護師が帰国しました。彼女から届いた2本目の現地レポートです!
現地レポートA モバイルクリニック(移動診療所)の1日
看護師 寺尾由美子
モバイルクリニックは2チーム。
NICCOが事業対象としているサイクロン被害が大きかったエヤワディー管区内4つの地区を精力的に回りました。
1チームはLaputta(ラプタ)という地区を回り、もう1チームは、Pyapon(ピヤポン)、Bogale(ボガレ)、Dedaye(デダエ)の3地区を移動しました。
シニアドクターをはじめ、5人の医師、4人の看護師、1人の助産師、5人のアシスタント、1人のストアキーパー(倉庫管理)、以上総勢16名のメンバー。
さて、モバイルクリニックの人たちがどんな1日を送っているか興味はありませんか?
彼らの1日を追ってみましょう!
@ 朝6時ころ:起床・朝食
起きて身支度し、コーヒーとパン、モヒンガ(ミャンマーの伝統的な麺料理。軽目の朝食として取る人も多いです)など、それぞれ食べたい物を食べます。
A 7時から8時:出発
ボートで片道45分〜2時間程度。遠い村には4時間以上かかることもありますが、町から遠く小さな村ほど、何の支援も入っていません。
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リーダーのシニアドクター(左手前) 村に到着
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村に到着
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B 村到着・診察準備
診療場所は、村で比較的大きな建物で、潰れなかった建物。
そうなると学校、僧院、元診療所などで、このような場所を利用してモバイルクリニックを行います。
◆診察の流れ◆
1 受付で名前、年齢など基本的なことを聞き記入
2 看護師がバイタルチェック(血圧、脈拍、体温、体重など測定)
3 医師の診察、処置
4 看護師が処方された薬剤を渡す
とこんな感じです。
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今日の診察を待っていた人が受付に殺到
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バイタルチェック(手前)、右のカーテン内は簡易処置室
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診察中
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処方された薬を説明して渡している
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C 12時:お昼ごはん
お昼ごはんといっても、その時の患者さんの人数により、後で食べたり、1日2つの村に行くときはボートの上で食べたりします。宿泊地の村の人がお弁当を作ってくれます。
D 午後の診察
高血圧の喫煙患者さんには喫煙の及ぼす影響を、減塩の必要な患者さんには塩の取りすぎ対策など、解りやすく簡単な説明も行います。
簡単な切開や異物の除去などの処置を行うこともあります。後日、自宅での消毒などが必要な患者さんには、患者さん本人や、その地域を担当する政府の医療スタッフであるヘルスアシスタント(補助医師)に処置方法の指導も行い、可能な場合にはもう一度診察します。
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ダンボールだって立派な机
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椅子も机もなくても診察はできる
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患者さんは女性と子供が多い
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手前がバイタルチェック、奥が診察
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E 5時頃:撤収
片付けてボートで岐路へ。日の出ているうちに戻らないとボートにはライトがないから大変。
移動時間が長い日や、潮が引いてしまうとボートで動けなくなる地域では早めに引き上げる日もあります。本当に身動き取れなくなり、その村に泊まったこともあります。
雨季の現在、悪天候が多く、風雨が激しい日にはボートの揺れも激しく、転覆するかもしれないとライフジャケットを着込み、泣き出すメンバーもいました。船のエンジンが壊れるトラブルも。
F 8時頃:夕食
毎日の夕食も宿泊地の村の人が作ってくれます。
G 夕食後: データ整理
その日の患者カルテから必要事項を移します。薬剤の在庫の確認、明日の診療のために、薬の個包、必要物品の用意、ヤンゴンへ電話で今日の報告を行います。
H 12時頃:就寝
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みんなで食べるとおいしい夕食
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患者カルテから必要事項を受付台帳に記載
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宿泊地の村の人が夜間や、休日にやってくることもあります。
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懐中電灯を利用し、
限られた物品で工夫して処置するドクター達
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つかの間の休日には村の子ども達とあそんだことも
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モバイルクリニックのメンバーは寝る間も惜しんで被災地の患者さんのために活動しています。
ドクター達は、子ども達の笑顔を取り戻したく、少しでもその手助けとなればと、モバイルクリニックで訪れた3つの村で時間を見つけ、子ども達と一緒にアクティビティーを行いました。テントの中、たくさんの子どもがドクター達の掛け声に合わせて、大きな声を出しながら手を上げたり下げたり・・・。みんなで元気に楽しんでいました!
活動報告5 NICCO派遣看護師から、現地の状況を伝えるレポート到着!
8月18日朝にNICCO派遣看護師が帰国しました。彼女からの現地レポートを2回に分けてお知らせいたします!
現地レポート@ミャンマー サイクロン(ナルギス)被害の今
看護師 寺尾由美子
私がミャンマー入りしたのが2008年6月28日。サイクロンより2ヶ月近く経っていたが、ヤンゴン市内の公園では、樹齢800年を超える大木までもが倒れたまま放置され、家々のトタン屋根は、飛ばされたままのもの、ビニールシートでの仮修理済みのもの、完全に修復済みのものと様々な状態だった。人々はこれ程強いサイクロンが来ることは知らず、サイクロンの対策を何もしていなかったことも、被害が増大した原因の一つだった。5月2日の夕方から暴風雨となり、川の水は2m程度増水し、翌日までその状態は続いた。流されないよう木につかまったまま朝まで過ごした人、コンクリートでできたお寺の渡り廊下の上で風雨に曝されながら、一晩耐えた人々など想像を絶するなかで生き残った人、無念にも息絶えた人がいた。
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樹齢800年の倒れた木
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人々が集まり朝まで耐えた、
村で唯一の高い建物であるお寺の渡り廊下
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ミャンマーは外国人が立ち入ることのできる場所は限られている。今回の事業の一つモバイルクリニックでも、看護師である私が医療スタッフとして、現地での直接援助を行うことは認められなかった。ミャンマー最大の都市、ヤンゴンでのモバイルクリニックの後方支援が主な活動内容で、日々の活動の中で、サイクロン被害のすさまじさを感じることは少なかった。7月10日、8月3日と7日の3日間に渡り、政府の許可を得て事業地である村に視察に行くことができ、村々の小さな椰子の葉や竹で作った家々にかけられた多くの青いビニールシートを見て、サイクロンから2〜3ヶ月たった今でも、人々は苦しい生活を強いられていることを感じた。目の前に広がる川や田を見ると、インターネットで見た亡くなられた方々の映像が目の前に広がってきて、涙が溢れてきた。今はもう、倒れた木や、折れた木々には、新しい枝や葉が再生していたが、人々の生活の再建には時間がかかるだろう。
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ビニールシートで補修された家
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シニアドクターから説明を受けるNICCOスタッフ(奥)
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モバイルクリニックの患者さんの中で多い病名は「高血圧」「虚弱」。もともと塩分の多い食生活であったが、災害後は十分な食べ物が手に入らず、米、塩、油などの限られた食事を1日1〜2回しか食べられず、高血圧、虚弱が増えたと考えられる。また、不安を訴える患者さんも多く、精神的支援が必要であり、地域のお坊さんを中心としたコミュニティーが多くの人々の支えとなっている。村にはもともと小さな診療所があり、ヘルスアシスタント(補助医師)か看護師がいたが、サイクロンでそれら医療スタッフが亡くなったり、建物が破壊されたり、薬剤の調達ができなくなったりして本来の機能を果たさない場合や、多くの患者に対応できないなど、モバイルクリニックはあらゆる村で必要とされている。モバイルクリニックの診察で急患を発見し、町の総合病院に運び命を救った例もある。被害にあった地区は、川、田、沼地などが多く、人々は高床式の家に住み、雨水を使って生活しているが、トイレも囲いがあるだけで、糞便は処理されることなく川や沼地に流されるため、衛生状態が悪く、下痢、寄生虫症、呼吸器感染症や、サンダルを購入できないことから生じる足の怪我による感染症なども多くみられる。
被害の発生から時間と共に忘れ去れていく人々、小さな村の中には政府の援助も、国内のボランティア、海外からの支援なども一度も受けたことのない村も存在する。こうした開発途上国では、日本で被害にあった場合のような政府の援助も期待できず、貧しい人程、生活の再建には時間を必要とする。私達にできることは、困っている人々に確実に支援することだ。ミャンマーの人々が一日も早く生活を立て直せることを願っている。(現地レポート2に続く)
活動報告4 モバイルクリニック、物資配給、いよいよ最後の拠点となるデダエへ!
8月2日夜に日本人スタッフ2名が被災地ラプタに向けて出発し、4日に戻ってきました。その様子は次の報告でお知らせいたします!
<モバイルクリニック>
モバイルチーム計2チームはエヤワディ管区ピヤポン、ラプタで1日平均100〜530人の患者を診療、順調に活動を行っております。7月30日をもってボガレにおけるモバイルクリニックを完了し、31日に最後の拠点となるデダエへ移動しました。8月2日までに12,908人への診察を完了しています。
<物資配給>
8月2日までにピヤポン、ボガレ、ラプタの村、僧院、学校などで、11,850世帯への配布を完了しております。最後の配給事業実施地であるデダエ用3,000世帯分の配給物資パッキングの約7割を完了しました。
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ラプタで患者の声に耳を傾けるNICCO派遣看護師(右上)
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ラプタで支援物資を受け取る村人(左)と
NICCO派遣看護師
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活動報告3 モバイルクリニック、物資配給ともに順調に実施中!
<モバイルクリニック>
モバイルチーム計2チームはエヤワディ管区ピヤポン、ラプタで1日平均100〜530人の患者を診療、順調に活動を行っております。7月20日までに43村、7,600人への診察を完了しています。
<物資配給>
7月20日までにピヤポンの村、僧院、学校、以上合計30箇所で、5,265世帯への配布を完了しております。今後ボガレ、ラプタ、デダエにも活動範囲を広げ、合計30,000世帯以上に対象に蚊帳、蚊取り線香、医薬品の配給を行う予定です。
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支援物資を受け取って微笑む村人
左の少女が顔に塗っているのは植物から
作った日焼け止め兼保湿液のタナカ
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支援物資を受け取る村人(左)と
NICCOスタッフ
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活動報告2 モバイルクリニック、物資配給ともに開始!
<モバイルクリニック>
6月28日(土)にエヤワディ管区のラプタにて、29日(日)にピヤポンにて、モバイルクリニックを開始。
ピアポンの9つの村で、被災者3360名を診察いたしました。
※モバイルクリニックの構成員は、1チームに当たり、医師5名、看護師4名、助産師1名、アシスタント5名、倉庫管理人1名から構成されています。
<物資配給>
7月5日(土)から、最初の事業地であるピヤポンにて、物資配給を開始。
ピヤポンの4つの村で、被災者3002世帯を対象に、家庭用医薬品/蚊帳/蚊取り線香の配布を完了しています。
活動報告1 初動調査の結果、事業決定へ!
<初動調査:2008年5月10日(土)〜2008年5月24日(土)>
初動調査の結果、ミャンマー商工会議所連盟(UMFCCI)及びミャンマー医師会(MMA)と協力の上で、第1期事業の実施が可能となりました。この協力関係の構築には、ジャパン・プラットフォーム、日本商工会議所、ミャンマー日本人商工会議所等のご尽力を頂いています。

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サイクロン被害にあった地域 出典:ReliefWeb
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